通常、当店ではお赤飯は取り扱っておりません。でも作る時があります。
何か祝い事があれば、お届けに上がります。
先日、あるお得意様から、毎月いついつの決まった日にお赤飯を届けてくれないかと御依頼を受けました。
本当に有難く嬉しいことですが、少し考えました。 当店は和菓子屋ですから。
お赤飯を販売されるのは餅屋さん、つまり「餅は餅屋」にではないかと・・
京都では、昔ほどではないですが、今でも「菓子屋」と「餅屋」との区別があります。
これは得意分野が違う、と考えて頂ければよろしいかと思います。
簡単な例えで言うと、もち米を蒸してペッタンペッタンと搗く。これは餅屋さんの仕事です。
和菓子屋でも、うぐいす餅や桜餅などを作りますが、上記のような作り方はしないのが一般的です。
今回いただいたご注文についてはどうさせていただこうか・・・
でも、お赤飯はおそらく日本人にとって、和菓子より歴史が古く、その小豆の赤色が魔除け
(魔滅=まめ)に通じ、和菓子の命である小豆のパワーが存分に生かされている伝統食と思い至り・・・
そして快諾しました。
何より、ご注文を頂くということの有難さを忘れてはいけません。
また、味には自信があります。そうでなければ御代はいただけないと考えております。