当店から歩いて20分程のところに位置している、上賀茂神社の境外摂社である「大田神社」の
カキツバタが今、見頃を迎えています。このカキツバタの自生している大田ノ沢は、
古代の京都盆地が湖であった頃の面影を残すものとして、昭和14年に国の天然記念物に指定されています。
平安の時代から名所とされ、尾形光琳の『燕子花(かきつばた)図』のモチーフになったとの言い伝えもあるほどです。
神山(こうやま)や 大田ノ沢の かきつばた ふかきたのみは 色にみゆらむ (藤原俊成)
むらさき一色に染まる様子を、一図な恋心に例えて詠んだ俊成らしい歌ですね。