桜餅には、およそ2種類あります。
写真手前は、関西でよく見かける桜餅。奥の方は、関東で見かける桜餅です。
当店では、先々代が関東出身だったために、その名残で関東風の桜餅を販売しております。
もちろん、予めご注文をいただければ、写真のような関西風のものを作ることもございますが、
今回はその関西風の桜餅について少々・・・
一般に道明寺(どうみょうじ)とも呼ばれるこの桜餅。
もちろん、その名の通り道明寺は、大阪府藤井寺市に今でもある尼寺のことをさします。
元来、道明寺周辺は、菅原道真の祖先にあたる豪族の根拠地であったようで、
そのために、道真ゆかりの天満宮(道明寺天満宮)が近くにあるのも納得します。
また道明寺の名の由来は、道真の号である「道明」に由来するそうです。
そして和菓子(桜餅)の材料になる道明寺とは、
その昔、寺の尼が乾燥した糯米(もちごめ)を挽き粉状にしたのが始まりとされます。
ちなみに関東風の桜餅の起源は、東京・墨田区にある長命寺。
一方、関西風の桜餅の起源は道明寺。
どちらも、もとを辿ればお寺に行きつくのですね。